「捏造!あるある大事典」と花王の逃げ方
フジテレビ系(関西テレビ制作)の「捏造あるある大事典」が、例の納豆関連ネタの捏造発覚で番組が打ち切りになったとのこと。
私がまんまとやりやがったな?と思うのは、この番組開始以来の「一社スポンサー」である花王の、今回の一件に対する立ち居振る舞い方である。
花王、スポンサー降板 関西テレビ「あるある」 第三者で調査委(フジサンケイビジネスアイ 2007/01/23)
関西テレビの情報番組「発掘!あるある大事典II」(フジテレビ系)が虚偽のデータやコメントを使って納豆のダイエット効果を取り上げた問題で、単独スポンサーの「花王」(東京都中央区)は22日、番組提供を降りることを決め、同局側に通告した。
花王は1979年10月から始まった「花王名人劇場」のころから同放送枠のスポンサーを務めていた。同社広報部は「信頼性のある番組であることを要望していたが、今回それが損なわれた。非常に遺憾」としている。同番組の存続について、関西テレビは「早急に検討する」としているが、難しい状況になったとみられる。
また、同局は22日、局長らによる危機管理委員会を開き、原因究明を行う調査委員会を外部識者など第三者のみで構成することを決めた。また、調査委員会とは別に、危機管理委員会の中にこの問題に関する対策本部を設置し、社内メンバーによる調査班も設けた。
一方、番組を制作した関西テレビ(大阪市北区)やキー局のフジテレビ(東京都港区)への視聴者からの苦情や問い合わせが、22日午前までに2600件を超えたことが分かった。
フジテレビに対しては、20日から22日までの電子メールが約1600件、電話が800件を超えた。関西テレビは集計は電話だけだが、22日午前11時までに約280件に上った。内容は「信用していたのに裏切られた」などの苦情がほとんどで、フジに対してはキー局としての責任を問う声もあった。
…たしかこの番組が始まったのは1996年だった。もうあれから10年以上経っている。控えめに見積もって、「体にいい食品ネタ」を2週間に1回しかやっていないとしても、この10年で25×10=250回もやってるわけだ。
…250種類も「体によい食品」があるのなら、それこそ、体に害をもたらす「タバコ」などを除けば、何を飲み食いしても何らかの側面で必ず「体によい」はずである(苦笑)。そんなことに、一社スポンサーである天下の「花王」様が気づかないはずもあるまい。
しかも、この番組は2004年に、司会者交代も含む大幅リニューアルもしている。「これ以上ネタを出し続けるのは難しい」と、一社スポンサーである天下の「花王」様が、思わないわけはなかろうに。花王様がこの時に思ったであろうことは、「番組の質より視聴率優先」であろうと私が推測するのはこのような理由からだ。
この私の推測が正しいとすると、上記の記事で、
>同社広報部は「信頼性のある番組であることを要望していたが、今回それが損なわれた。非常に遺憾」としている。
などという「偉そうな」コメントを出し、このコメントのせいであたかも「信頼を裏切られた被害者」であるかのように振る舞うことに成功しているのが、今回の一社提供である天下の「花王」様(しつこい?)なのである。
現実問題として、番組の存続がスポンサーからの支払いに依存している以上、この番組が無理矢理にでも持続させられてきた責任の一端は、スポンサーである花王にもあると当然言わねばなるまい。
私はこの番組はほとんど見ていないから、この番組自体に対する怒りはほとんどない。まぁ捏造や「やらせ」はあるだろうなと思っただけである(無意識のうちに、テレビには捏造があって当然という認識を持っていることの是非はさておく)。しかし、この一件に本当に怒り心頭である人々は、関西テレビやフジテレビに怒るより、この番組制作の資金源であり、なおかつ民放では番組に絶大な発言力を持つ「スポンサー」の「花王」に対して、もっともっと怒りをぶつけるべきであると思う。
特に、今回のように「一社提供」であるような番組の場合は、むしろ番組を作っている側が「トカゲのしっぽ」の側で、CM放映により利益を得ている(とその会社が判断しているからスポンサーになるわけだが)スポンサーの側が「トカゲの頭」の側であるように、私には思える。関西テレビやフジテレビだけを叩いて、義憤に燃えている気になっている人は、申し訳ないが、ずいぶんとおめでたい人間なのだなあとしか私には思えない。
一転嘆きと憤り、茨城の納豆今度はキャンセル続出(読売新聞)(2007/01/22) - goo ニュース
全国の納豆生産量の約5割を占めるとされる茨城県では、大手メーカーの品不足を穴埋めするため大口の注文が入っていた中小メーカーにキャンセルが入り、廃棄処分がでかねない状況だ。
日立市の業者は、7日の番組終了後、スーパーからの注文が通常の7、8倍になり、土日返上で生産していた。しかし、20日に番組内容のデータ捏造が発覚して以降、スーパーからの注文が止まった。業者は「納豆は発酵させて出荷するまで3日かかり、先を見込んで製造していた。ずいぶん在庫がかさんでいる。賞味期限が過ぎたら処分するか、お世話になっている人に差し上げるしかない」と嘆く。
別の業者でも20日以降、大口注文がキャンセルになった。同社は「これまでに作ったものは引き取ってもらえることになったが、注文を受けて大量に確保した大豆や容器などの保管場所の確保に頭が痛い」と憤っていた。
これからは、食品業者も、注文者に対して直前のキャンセルにはキャンセル料を取らなきゃいかんのではないか。メディアリテラシーのない頭の悪い消費者と、資本主義の名の下に無責任な注文とキャンセルを繰り返すバカ小売業者のせいで、貴重な食材が大量にゴミと化していく…。こういうバカどもが、また別の場所では平気で「昨日のテレビ見た?日本は食糧自給率を上げなきゃいけないんだ!」などと熱く語った気になるのであろう。
えーと、今思いついたけど、似たようなことやっている番組…みのもんたの思いっきりテレビ! …あれはどうなんだろうね。何とも言えないので確定的なコメントはしないでおこう。ただ、私はあれも「怪しい」と思っていることだけは書いておく。
TBさせて頂きました。事実確認のリンク先としてよくまとまっています。いつもありがとうございます。
ないない大事典?!それとも、あるある大偽典?!やっぱり「あるある詐欺」?!(My Personal Links+様)
納豆ダイエットは嘘(Dogma and Prejudice様)
| 固定リンク


最近のコメント