本当は、気持ち悪いyoshiとフジテレビの共同企画ドラマについて文句を言うだけのつもりだったが、こういう世界観が実際に売れているらしいということと、今回のオリンピックの若年層の「やっぱりな」的な不振とが見事に重なるので、そのことについて書いてみる。
夜11時半からのフジ系の「ニュースジャパン」を見ようと思って、日テレ系の「きょうの出来事」が終わってから8チャンに切り替えると、今週は特別企画をやってるとのこと(今日が最終日だったらしい)。
yoshi オフィシャルサイト(連続ドラマの特集ページ)
月、水、木とそのあたりの時間帯から見たが、見た限りではどのストーリーも
1 アタマの弱い今時の子どもが、「間違い」を犯す
…月曜の上戸彩はカネで中年の愛人となる。水曜日の山田優は出来心でAV(アダルトビデオ)に出演する、木曜の上野樹里はひょんなことから同居することになった男の子につらく当たってしまう。
2 ひょんなきっかけで、「真っ当な道」に戻る
…上戸彩は、なぜかよくわからないが「本来の自分」とやらに気づく、山田優は、それでも女優になりたいとふたたび上京する、上野樹里は、男の子が病院に運ばれたせいかなんか知らないが、その男の子を育てようと、前から縁のあった定食屋で働き始める(それまではプロ並の「スロッター」だったとのこと)。
んでもって、クライマックスになると、お約束のように中島美嘉の曲が流れる…と(笑)。
※火曜日の堀北真希のは見ていない。
このように基本路線はどのドラマもほとんど同じであるにもかかわらず、このyoshiとかいう人の小説はバカ売れしてるとのこと。「Deep Love」とかいう本が270万部も売れたそうで、バカ売れしているというのは本屋かどこかでチラッと見て知っていたが…今どきの人って、どんな本を買うかも自分では決められないのかね?
読者層がこういう物語の作り方に満足して彼の著作物を買っているとするならば、彼らの普段の生活って、このドラマに描かれている「頭の弱い子どもたち」そのまんまなんだろうな。このドラマで描かれているような「カネだけが人生じゃない」「人とのつながりを大切に」「自分の体は大切に」などの、これまた陳腐なメッセージは、周囲の大人たちが繰り返して発しているのだろうけれど、そういうメッセージを子どもたちは受け止めていないということなのだろうな。
もう少し普段からモノを考えて生活していれば、堀江のアホ信者のように、「結局はカネ」という論理で動いているバカな大人はそれこそはいて捨てるほどいるわけだし、スロットの腕がプロ並みであるならば、わざわざ「定職」を求めて、給料のきわめて安い定食屋で働き始めること自体がおかしい。すなわちこのドラマでは
プロのスロッター=収入は高いが不安定な仕事
定食屋=収入は低いが安定した仕事
という「図式」が固定化されており、「不安定だったら『プロ』という前提そのものがおかしいやんけ」などと私だったらつっこまざるを得ない。木曜の山田優にしても、AVに出たことが後になって泣くほどの過ちであるならば、それまでキャバクラで働いていたことも風俗という意味では同じくらい泣くほどの過ちであったのではなかろうか。要するに、今をときめく女優たちにきわどい「汚れ役」をやらせることで、視聴者のスケベ心を満足させるという企画であればよくわかるのだが、さっきのHPを見ても、そういう意図は感じられない。「ネタ系」でもなさそうな割には、普通に見るとツッコミどころ満載…なんだこのドラマ(なのか?)は?
それでも、これだけ作りの浅いドラマの原作が「最速100万部突破」とのこと。今どきの若年層が、普段からいかにモノを考えておらず、なおかつ大人たちの言葉を「はじめから聞いていない」かがよくわかる。
この私の仮説が正しいとすると、この「若年層のものを考えない度合い」は、トリノオリンピックでの大泣きの成田童夢と大爆笑の今井メロの体たらく、スタミナが足りず、解説の佐藤由香さんにも「足にきている」と酷評だった安藤美姫など、「初めて出場した若手選手たちの残念な結果」ときれいに重なる。彼らは、類い希なる才能を持っていたせいで、マスコミの無責任な持ち上げ方もあったであろうが「エサ」にされ、そのうちに確たる自信もないくせに「私ってイケてるかも」と勘違いし始めたのではなかろうか。すなわち、
批判は聞かないが、ほめ言葉は聞く
という「脳内装置」がフルに作動していたということなのかも知れない。2/13の当ブログで書いたこの記事でははっきりとは書かなかったが、もし私がオリンピック代表選手になったら、落選した選手のことが頭から離れず、「私にとっては、今回のオリンピックは、遊びの延長でしかないんで。」などという発言は死んでもできなかったと思う。
ブログで強力に応援した女子カーリングも、あのチームは代表決定戦で「チーム長野」に勝って代表出場権を獲得した。しかも代表決定戦の前に一度負けている。それくらい実力が拮抗しつつあるチームに打ち勝って代表となったし、あの「チーム青森」の中で、あの愛嬌でいきなり検索のベストテンに入るくらいの知名度を得た本橋麻里は、実は以前スキップ(主将)をやっていた「チームマリリン」を実質的に解散させてこのチームに入ってきたという歴史を持つ。例えばこのように、一チームがオリンピックに出るということは、国内予選で散っていった、数え切れないくらいの他の選手の思いを背負っているということでもあるのだ。
だとすると…多くのブロガーが扱ったこの記事であるが…
トリノ五輪:「成績不振は徹底分析」 遅塚選手団長(毎日 06.02.26)
(引用ここから)
トリノ冬季五輪日本選手団の遅塚研一団長(日本オリンピック委員会常務理事)と亀岡寛治総監督(日本スケート連盟理事)が26日、当地で総括会見を行った。「メダル5個」を目標に掲げながら、フィギュアスケート女子の荒川静香(プリンスホテル)の金メダル一つに終わったことに対して、遅塚団長は「厳粛に受け止めなくてはならない。最低の結果といえる。日本の国民に謝罪を申し上げる」と話した。
荒川の金メダルについては「日本のウインタースポーツに新たな1ページを加えた画期的なこと」と称え、「私を含めて選手団全員が救われた」と感謝した。そのうえで「成績不振については徹底分析しなくてはいけない。各競技団体には猛省を促したい」と厳しい表情で語った。
目標と現実がかい離した原因については、選手団編成の際の各競技団体との個別折衝で、見通しの甘い数字を報告されたと説明。「端的な例はスノーボード。メダルは確実と答申を受けた。きちんと情報収集して確実な情報を上げるようにしないと」と要求した。
日本オリンピック委員会(JOC)選手強化本部の情報戦略チームは比較的正確な分析を行っていたことを明かし「最悪の場合はメダルゼロだった。だが、悪い数字を目標にするわけにはいかない」と話した。
今後については「選手団のスリム化にも手をつけなければならない。国内で競争原理を導入し、戦う選手団にする」と、各競技団体の派遣総枠を絞り込む方針を示した。
(引用ここまで)
この記事に対しても、私は多くのブロガーのように「派遣役員を減らせ!」などということを軽々に言うつもりはない。役員の中には、審判もたくさんいるであろうから。むしろ私は、選手への意識づけの方がはるかに重要だと思う。すなわち、
「ただの日本代表という意味ではなく、多くの人と代表出場権を賭けて戦った結果としての今の自分が存在するという意味での『日本代表』なのだ」
という意識である。プレッシャーに潰されてもいいではないか。図に乗ったまま競技をしても、今回のような結果なのだから、これ以上状態が悪化することもあるまい。逆に、出場一回目でも、その程度のプレッシャーを経て出場した方が、以前にもブログでも書いたように、「苦労を知った上で出場した3回目」の状態に早く近づけるであろうから。
私にとっては、あれだけガタガタの演技であっても、表だっては全く悔しがっていない安藤美姫の様子が、若年層のガタガタの現状を一番如実に物語っているように感じられる。一般的にウインタースポーツはサマースポーツ(?)より金がかかるのだから、選手の心理面のトレーニングを、サマースポーツ以上に重点的に取り組んだ方がいいと思う。むろん上記のような「意識づけ」も含めて。
当ブログ参考記事
オリンピックの法則<上村選手、原田選手
結果は「大敗」、だが… <トリノ 女子カーリング
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